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アニメ『天元突破グレンラガン』について、個人があれこれつづるブログです。オフィシャルとは関係ありません。
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どちらかというと主役より脇役に目が行ってしまう自分としては、TV版4部のシモンの、妙に「えらそう」(←おい!)な部分は、正直あまり好きではありませんでした。
シモンは前半の、特に11話みたいな、ヘタレだけど必死に強がっているところが好きだったもんで……すみません。

「常に主人公がすることが正しい・主人公は何をしても許される・主人公は勝つ」という流れが、自分は好きじゃないのかもしれません。
う〜ん、ひねくれてるのかなぁ(^_^;) 判官贔屓みたいなものかな。

だから17話のカミナシティ大火災で愕然とした表情のシモンに「うわぁ! これからどうなるんだ!?」とドキドキワクワクしちゃって、23話で「……なーんだ、結局『ロシウが間違っていました』で終わりかぁ……」と、ちょっと拍子抜けしちゃったんですけど。

そのへんの不満がきれいに解消されたのが小説第4巻でした。
小説版の4部シモンは全然「えらそう」に見えない。
すごくかっこよく見えるんです。なぜだ。

まず、他人に対して優しい、というのが大きいと思う。
他人をののしるより先に自分を省みることが、きちんとできている。
小説版ニアもそうだけど、シモンやニア自身の責任とはいえないようなことまで、自分の責任としてとらえて、引き受けようとしている。
「自己責任」という言葉を、自分の責任逃れ&他人の切り捨てに使う風潮とは、まったく違う。

シモンのポジティブは、単純に何も考えてない能天気ポジティブなのではなく、試練を乗り越えた上でつかんだポジティブ。
「それでいいじゃないか」という前向きな考え方。でもロシウはそう考えられないということまで、よく「わかってる」。

結局、ニアやロシウやダヤッカなど、自分を「裏切った」人々へ全幅の信頼を寄せているシモンがすごく、カッコイイのだ。
偶然掘り当てたラガンを動かす力だけの主人公だけじゃない。

思えばアニキも、気弱で女の子に馬鹿にされていたシモンを、村で唯一信じてくれていた人だった。
その描写があったからこそ、カミナはどんなにデタラメやってもかっこよかったんだと思う。

そして最後、TV版では、ただ漠然と力を放棄し、課題を他人に丸投げしてしまったように見えなくもないシモン。
でも小説版シモンは、政治とともに「グレン団/シモンの魂」の象徴であるコアドリルもロシウに託し、ロシウも次の世代にそれを渡すと誓う。その描写があったことで、20年後にロシウが平和会議を実現できたのも、元はと言えばシモンがロシウを信頼してくれたからなんだな、と思えた。

その後も人々のために井戸を掘り続け、子ども達に希望を与え続けていた小説版のシモン。
螺巌篇のラストは、ぜひ、こちらのシモンでお願いしたいです。
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