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アニメ『天元突破グレンラガン』について、個人があれこれつづるブログです。オフィシャルとは関係ありません。
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物語に感情移入するには、ある程度のリアリティが必要。
でもリアリティって、やたらと暗かったり人が死んだりすることではないと思うんです。

空から落ちて地面に激突しても人が死ななければギャグだけど、だからといって、むやみに人が死ぬシーンを描いて「これが現実だ」とか言われても、シラけるだけです。
アニメでどんなに残酷なシーンを描いても、しょせん現実の残酷さにはかなわないんだし。

グレンラガンのリアリティって、そういうのとは、ひと味違う。
作り手さんたちが実際に肌で体験した、本当に本物の、リアル、という感じがします。


中島かずきさんは3部について、

「仕事してる人たちはみんな『染みるなあ〜」っていう展開ですよ(笑)」(オトナアニメvol.5)
「あれはプロジェクトリーダーの苦しみをまんま書いてるんです。しかも後手にしか回れないプロジェクトリーダー(笑)」(オトナアニメvol.6)

とおっしゃっていますが、別に中間管理職でもプロジェクトリーダーでもない自分でも、3部はひしひしと沁みました。

17話のロシウのセリフの数々は、ほんとに「ずるい」です。「反則」です。

だってあれ、絶対、無からひねり出した言葉じゃないですよね!

「じゃああなた方はなんで政府に残ってるんですか。会議のたびにそうやってふんぞり返って、それが仕事ですか。水に合わないと去って行った人たちの方が、よっぽどいさぎいい」
「僕だけじゃない。君たち若い世代がいる」
「自ら前線に立つのは、あなたの仕事ではない。何度言ったらわかるんですか」

↑このへんって、絶対、中島かずきさんが会社で実際に思ったことがあるに違いない(^_^;)

さらに、誰かが猫の首に鈴をつけに行かなきゃならない状況。
(空気を読めないわけではなく、場の空気をぶっ壊してでも、あえてやらなきゃいけない時って、大人にはあるよね……)

そして、がんばってもがんばっても、どんどんドツボにはまって転げ落ちて行く展開。
シモンが復活して皆が「合体だ〜」とはしゃいでいるのにロシウだけが救われない22話は、あまりにリアルで痛すぎました。
(そう、どんなに努力しようが苦しもうが、結果を出せなきゃゼロと同じなんだよね……)

「ここまでリアルにしなくても〜!」とジタバタしたくなるような3部最終回でした(^_^;)

今石監督がどこかで「政治家たちの話はわからないけど、3部の話ならわかるから、描ける」という意味のことをおっしゃっていたと思うんですが、出典を忘れてしまいました。

今まで、アニメでいくら人が死のうが裏切ろうが、こんなにリアリティが身に沁みたことはなかった。人を揺さぶる、ほんとにハタ迷惑なアニメです。
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